映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』感想(ネタバレ含む)
作品情報
「スパイダーマン ホームカミング」「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」に続く、「スパイダーマン」シリーズの第3弾です!
「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」での敵、ミステリオにスパイダーマンの正体をバラされてしまい、ピーターのこれまでの生活が一変しその影響が恋人のMJや親友のネッドにも及んでしまう、この状況を改善すべくベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジにスパイダーマンの記憶を世界から消しもらおうとしたが、マルチバースの扉が開かれ過去の「スパイダーマン」のヴィラン達が襲い掛かる!
トビー・マグワイアが主演をしていた2002年版からも3作品から強敵が参戦しています。子供の頃にあこがれたスパーダーマンそして強敵たち、あの頃スパイダーマンを見ていた人には胸がアツくなる作品です!
キャスト
- ピーター・パーカー(スパイダーマン) / トム・ホランド
- MJ / ゼンデイヤ
- ドクター・ストレンジ / ベネディクト・カンバーバッチ
- ネッド / ジェイコブ・バタロン
- ハッピー・ホーガン / ジョン・ファブロー
- ピーター・パーカー(スパイダーマン) / アンドリュー・ガーフィールド
- ピーター・パーカー(スパイダーマン) / トビー・マグワイア
- マックス・ディロン(エレクトロ) / ジェイミー・フォックス
- ノーマン・オズボーン(グリーン・ゴブリン) / ウィレム・デフォー
- ドクター・オットー・オクタビアス(ドック・オク) / アルフレッド・モリーナ
- カート・コナーズ(リザード) / リス・エバンス
- フリント・マルコ(サンドマン) / トーマス・ヘイデン・チャーチ
スタッフ
- 監督 / ジョン・ワッツ
『スパイダーマン シリーズ(2015~2021)』 - 制作 / ケビン・ファイギ エイミー・パスカル
- 原作 / スタン・リー スティーブ・ディッコ
- 脚本 / クリス・マッケンナ エリック・ソマーズ
あらすじ
ピーターがスパイダーマンだという記憶を世界から消す為に、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。その結果、このユニバースに、ドック・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。マルチバースが現実のものとなってしまったのだ。
公式HPより抜粋 https://bd-dvd.sonypictures.jp/spidermannowayhome/
彼らがこのユニバースに同時に実在することだけでも既に危険な状況に。
ストレンジは、ピーター、MJ、ネッドに協力を求め、彼らを各々のユニバースに戻そうと試みるが、次々とスパイダーマンに襲い掛かるヴィラン達。その脅威は、恋人のMJ、親友のネッド、さらにはメイ叔母さんにまで。
最大の危機に晒された、ピーター。このユニバースを守り、愛する人達を守るために、彼に突き付けられる<選択>とは――
感想
マーベル作品はいろんなキャラクターの過去作を見ていないと知らない人がいっぱい出ていたり、設定が理解できずに話についていけなかったりなんてことがよくあり、作品を見るのに疲れてしまう印象があります。
今作のスパイダーマンでも漏れなくその現象は怒るのですが、いつもと違うのは約20年前の作品を見ている必要があることです。そのため今の若い子たちが楽しむのにはハードルが高い印象がありますが、子供の頃スパイダーマンを見ていたひとであれば最近のマーベル作品を見ていなくても十二分に楽しめる作品となっています!
あの頃の思い出がもう一度!
今作では約20年前の2002年に放映していたスパイダーマンシリーズから、当時の「スパイダーマン(トビ―・マグワイア)」だけではなくヴィラン側からもシリーズ3作品から一人ずつ登場します。初作のスパイダーマンからは「グリーンゴブリン」、スパイダーマン2からは「ドック・オク」、そしてスパイダーマン3からは「サンドマン」が登場します。
私が当時映画を見た時は小学生くらいでした。日本の特撮ヒーローモノのようなガジェットなどを使っての変身ではなく、遺伝子操作で作られた蜘蛛に噛まれてヒーローになるという設定は当時の自分には斬新でリアリティーがあり、自分も蜘蛛に噛まれればヒーローになれるんじゃないかという気にさせられるほどに衝撃的だった記憶があります。
そして、2012年に放映していた「アメージング・スパイダーマン」シリーズからは「スパイダーマン(アンドリュー・ガーフィールド)」「リザード」と「エレクトロ」が登場します。過去作に出演していたスパイダーマン達は、現実世界で経過している時間と同じだけ映画の中でも時間が経過している設定になっているため、当時よりも老いている感じにもあまり気になりません。
世代を越えたスパイディたちのやり会話!
先ほどにも少し書きましたが、今回登場する過去のスパイダーマン達は放映された時期から経過した時間を映画の世界の中で生きていた設定になっています。そのため、初代ピーターやアメージングのピーターは10年以上もスパイダーマンを続けていたという設定のため、体のここが痛いなど少しおじさんめいた会話や、長くスパイダーマンとして活動してきたからこそにじみ出る「スパイダーマンあるある」みたいなことを話しているのは、私の好きだった当時のスパイダーマンが映画が完結した後も今まで本当に生きていたようで嬉しかったです。
ヴィラン側の会話はといういうと科学者が多いため、アイアンマンのトニー・スタークが開発したマシンが一部登場するところなんかでは科学の話で盛り上がります。その後もどうやって能力を手に入れたのか、どうやったら元の姿に戻れるのかなど和気あいあいと話しているのは、いつもの完全に悪者とは違う一面を見ることができ、なんだか彼らのことも好きになってきます。
登場するヴィランはそれぞれで悲しい理由があって悪の道に落ちてしまった人がほとんどです。スパイダーマン(トム・ホランド)はそんな彼らを能力が発現する前の元の姿に戻すことによって、悪者として死んでしまわないようにしようという試みます。ヴィラン達は黙って元の姿に戻るのかも今作の見どころです。
最後に
今回のスパイダーマンはシリーズ3部作の最後ですが、これまでの映画シリーズも含めた完璧な素晴らしいフィナーレだったと思います。
嬉しいのはしっかり終わらせることができておらずもやもやしていた「アメイジング・スパイダーマン」も含めて終わらせることができていたことです。
「スパイダーマ:ノー・ウェイ・ホーム」ではスパイダーマンファンが見たいと思っていた夢のシチュエーションを惜しみなく見せてくれた作品だと思います。映画は2時間弱ありますがテンポよく物語が進んでいくため本当にアッという間で、むしろもっと3人のスパイダーマン達を見ていたいと感じました。
ソニーとマーベルは新しい「スパイダーマン」のさらに検討しているようで、トム・ホランドがスパイダーマンを続投するようです。私的には今作が最高傑作だと感じてしまいますが、今後の作品もまたワクワクさせてくれるような作品になることを祈ろうと思います!