gtag.js
映画

ピクセルの世界に飛び込め!実写映画『マインクラフト/ザ・ムービー』の意外な魅力

マインクラフト/ザ・ムービー
tarumaki

作品情報

『マインクラフト/ザ・ムービー』は、あの超人気ゲーム「マインクラフト」を原作とした、実写とアニメーションを組み合わせたハイブリッド映画です。公開予定は2025年4月5日(アメリカ合衆国)。

ゲームファンはもちろん、そうでない人も楽しめるような、ワクワクするストーリーが展開されるんじゃないかなって思います。
監督はジャレッド・ヘスで、脚本はクリス・ボウマンとハベル・パーマーが担当しています。

あらすじ

りょく創造力とチームワークでサバイバル!
よるかんがなんつくふしぎ せかいそこは考えたモノを何でも作れる不思議な世界・・・だけど、 しかくおそせかい夜になると四角いモンスターたちが襲いかかり、世界はとんでもないことに!?
なぞちからてんそうにん なかま “謎のキューブ”の力で、マイクラワールドに転送された4人の仲間たち。
ちからかにんぼうけんスティーブの力を借りて、4人はこの冒険をどうサバイバルするのか!?
ことしえいがかん今年のゴールデンウィーク、映画館でキミもせかいせいしゅキューブな世界の、キュー世主になろう!!

感想

ゲーム原作の映画化というと、ファンの期待と不安が入り混じるのが常。でも、今回ご紹介する『マインクラフト/ザ・ムービー』は、その両方をいい意味で裏切ってくれる、ちょっと不思議で、かなりワクワクする冒険映画でした。しかも、筆者は「マインクラフト」を一度もプレイしたことがない完全な“にわか”ですが、そんな私でもしっかり楽しめたのです。
ブロックでできた世界に大の大人が本気で挑んだ本作、そのユニークさと愛に満ちた演出について、3つのポイントに分けてご紹介します!

あの“箱庭ゲーム”が映画になるとこうなる!――マイクラ世界のリアルな表現

「マインクラフト」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持っていますか?ドットっぽいブロックの世界で、のんびり木を切ったり、家を建てたりする、そんな感じではないでしょうか。
本作では、そんなゲームの特徴をそのままに、けれど映画らしいリアリティを加えて描かれた「マイクラ世界」が広がります。立方体でできた山や木々、建物はもちろん、ゲームに登場する動物たちもモフモフ感やザラついた肌の質感が加えられ、なんとも独特なビジュアルに仕上がっています。

正直、最初は「ちょっと不気味かも……」と感じる場面もありました。でも、敵を倒したときに“ステーキ”になるという、原作ゲームのユーモアもしっかり再現されていて、そこには安心感とちょっとした笑いも。
リアルすぎて気持ち悪いかも?という心配も、見ていくうちに「これがこの映画の世界観なんだ」と馴染んでくるはずです。

また、ゲームに登場する“ネザー”や“エンダーパール”、“エリトラ”といったギミックも盛り込まれており、プレイヤーなら「おっ!」と嬉しくなる場面が盛りだくさん。プレイ経験のない私でも「そんなことができる世界なのか」と新鮮な驚きを感じました。

ゲーム未経験でも安心!丁寧な世界観の導入と魅力的なキャラたち

本作で注目すべきは、“マインクラフトを知らない人”でも楽しめるように作られている点。物語は、現実世界に悩みを抱える5人の登場人物たちが、突如「オーブ」という謎のブロックを通じてマイクラ世界に転移するところから始まります。
中でも、最初にこの世界に来ていたスティーブ(ジャック・ブラック)が“マイクラの先輩”として他の仲間たちを導いていく展開は、まるでチュートリアルのようで、観客も一緒に世界を理解していける工夫がされています。

スティーブの「この世界では、こうやって物を壊すとアイテムになるんだ」といった説明は、自然な会話の流れで描かれていて、説明臭さを感じさせません。まさに“知らない人にこそ優しい”構成です。

また、登場人物たちはみな何かしら現実での問題を抱えています。
夢を諦めかけた中年のギャレット(ジェイソン・モモア)、いじめに遭って退学寸前のヘンリー(セバスチャン・ハンセン)、そしてしっかり者の姉・ナタリー(エマ・マイヤーズ)。そんな彼らが、マイクラ世界で力を合わせて冒険し、少しずつ成長していく姿には、心温まるヒューマンドラマの要素も。
「ブロックでできた世界での成長物語」というギャップが、本作の大きな魅力となっています。

豪華キャストと監督の本気が光る!細部まで遊び心満載の演出

この映画のもう一つの魅力は、やはりキャストと製作陣のこだわりっぷりです。監督を務めるのは、インディーズコメディの名手ジャレッド・ヘス。あの『ナチョ・リブレ』の監督と言えば、ちょっとトボけたユーモアに定評がありますが、今回もそれは健在。
見た目はマッチョ、中身はちょっぴり頼りないジェイソン・モモアのギャップあるキャラクター造形や、ジャック・ブラックのテンションMAXの演技など、観ていて飽きる瞬間がありません。

特にジャック・ブラックの存在感は圧倒的で、「スクール・オブ・ロック」や「マリオ映画」で見せた“歌う男”ぶりも本作で健在。コミカルで頼れるスティーブというキャラクターを、彼にしかできない形で体現しています。

映画の中では、ゲーム音楽や効果音も随所に登場します。筆者は映画館のスピーカーからあの「ポコン!」という効果音が流れた瞬間、なんだかゲーム実況を映画館で観ているような不思議な感覚に陥りました。
また、ゲーム内でよく見かける“レッドストーン回路”を使ったからくり装置も登場し、焼き鳥を自動で作る装置が動くシーンなどは、まさに「マイクラあるある」ネタ。これを知らずに観ても、「そんなことができる世界なんだ!」と純粋に驚けます。

まとめ:これは“冒険”映画だ!ゲームを知らなくても楽しめる一作

『マインクラフト/ザ・ムービー』は、単なるゲームの映像化ではなく、ひとつの“冒険映画”としてきちんと成立しています。プレイヤーにとっては懐かしく、未経験者にとっては驚きに満ちた世界が広がっていて、そのどちらもが満足できるよう丁寧に設計されているのが伝わってきます。

原作ゲームのファンであれば、細かい演出やアイテム、設定の再現度にニヤリとする場面がきっとあるでしょう。反対に、ゲームを知らなくてもキャラクターたちの成長や冒険のスリルをしっかり味わうことができます。

少しクセのあるビジュアルや、リアルな造形に最初は戸惑うかもしれませんが、それすらも含めて“マイクラの世界”に一歩踏み込んだ感覚を楽しんでみてください。
現実世界に疲れたら、この映画でピクセルの世界に旅立ってみるのも悪くないですよ。


スタッフ・キャスト

キャスト

スタッフ

ABOUT ME
tarumaki
tarumaki
ゲーム制作会社で働いてます。
最新作から過去作まで好きな作品を紹介して、少しでも業界の応援になればと思いつつに書いていこうと思います。 基本的に批判的な意見は書かないようにしています。
記事URLをコピーしました