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映画

ゲーム感覚で死にまくれ!映画『コンティニュー』がクセになる理由

コンティニュー
tarumaki

作品情報

∞の時を駆けろ―

殺される度に強くなる! 新感覚マッチタイプ・SFアクション!
■『インセプション』の世界をひっくり返すようなどんでん返しに、ド派手でスタイリッシュなアクションをぶち込み、まるで
対戦型格闘ゲームのステージをクリアしていくような斬新な世界観で描かれる、新感覚のSFアクション超大作がここに誕生。
■監督は『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』の鬼才ジョー・カーナハン。
■主演は格闘技に精通したハードなアクションが魅力のフランク・グリロ。
物語の鍵を握る元妻役はナオミ・ワッツ、ラスボス役にメル・ギブソンとハリウッドを代表するレジェンドの豪華競演。

あらすじ

朝目覚めた瞬間から謎の殺し屋に襲われ殺される元デルタフォース特殊部隊員のロイ。
銃で撃たれることもあれば、爆弾で吹き飛ばされることもある。首を切られることもあれば、刃物で刺されることもある。ところが何度殺されても生き返り、同じ1日を繰り返している。
死のループから抜けだすために何度もトライ&エラーを重ねる中、科学者である元妻からタイムループの鍵を握る極秘計画「コードネーム”オシリス“」の手掛かりをつかむ。ロイは真実を暴くため、追われる身となった元妻(ナオミ・ワッツ)を救うため、今度は自ら殺し屋集団の元に出向き追い詰め、計画の責任者である軍属科学者ヴェンター大佐(メル・ギブソン)の居場所を突き止めていく。
果たして、タイムループを抜け出し、明日にたどり着くことはできるのか―

何度でも立ち上がる、男の物語

目が覚めると、すぐさま殺し屋に襲われて殺される──そしてまた目が覚める。
「コンティニュー」という言葉がこれほどしっくりくる映画が、かつてあっただろうか。

映画『コンティニュー』は、何度も死を繰り返しながら自分の運命に抗っていく男・ロイの物語。しかもただのループものではなく、ゲームのように敵の動きや展開を覚え、徐々に自分のスキルをアップデートしながら進んでいくという、アクション×SF×ブラックユーモアの三拍子揃った超絶エンタメ作だ。

主演はフランク・グリロ。格闘・銃撃・カーチェイス・高所スタント・ソードファイトまで、とにかくよく動く!死にまくる!笑わせる!そしてちゃんと泣かせる。
この記事では、そんな『コンティニュー』の魅力を3つのポイントに分けてご紹介していこう。

ゲーム感覚で魅せるテンポ感と演出の巧さ

『コンティニュー』の最大の魅力は、その“ゲームっぽさ”にある。
映画は、すでに何度もループを繰り返しているロイの朝から始まる。最初から慣れた様子で敵の動きを予測し、コーヒー片手に戦い始めるその姿には、まるでRTA(リアルタイムアタック)を見ているような快感がある。

敵キャラたちの“顔ぶれ紹介”もゲームっぽくて、まるで格ゲーやアクションゲームのボス戦。暗殺者の一人ひとりが個性的で、殺し方にもバリエーションがあるから、見ていて全く飽きない。個人的にはパム&エスメラルダのコンビが最高。もっと掘り下げてほしいくらい。

演出も編集も非常にテンポがよく、何度も同じ日を繰り返すという設定のなかで、視聴者が飽きないように工夫が凝らされている。まさに「繰り返し」が“快感”になる映画。
途中からは「死に芸」が完全にエンタメに昇華されていて、トイレでの抜歯シーンとか爆笑ものだった。

フランク・グリロの魅力が全開!アクションとコメディの融合

今作の主人公ロイを演じるのは、フランク・グリロ。『キャプテン・アメリカ』シリーズで悪役クロスボーンズを演じた彼だが、今回は主役としてアクションもコミカルさも全開にして暴れ回っている。

正直、これまでグリロ主演作はいくつか観てきたけど、本作が一番彼の魅力を引き出しているんじゃないかと思う。彼の持つ粗暴さが、ただの暴力じゃなく“笑い”に変換されているのがすごく良い。死ぬたびにいちいち違うリアクションを見せてくれるのも芸達者だなあと感じる。

そして何より、本作ではグリロの実の息子リオ・グリロとの親子共演が実現しているのが胸アツポイント。ゲームを通じて少しずつ交流を深める描写がとても丁寧で、「ただのタイムループアクションじゃないぞ」という芯の強さを感じさせてくれる。

ちなみに妻役のナオミ・ワッツも年齢バランス的に非常に自然で良いキャスティングだったし、行きずりの若い彼女(実は敵)との対比もちゃんと意味を持っていたのが好印象。

タイムループを越えて描かれる“成長”と“選択”

タイムループものといえば、繰り返すことで「自分の内面を見つめ直し、成長する」というのが定番だが、『コンティニュー』もその王道をしっかり押さえている。

最初は何度も死んでやさぐれていたロイが、だんだんと“妻を助けたい”という気持ちに目覚め、目的意識を持ち始める。単なる“生き延びたい”から“守りたい人のために動く”というフェーズへの変化は、ループの中での学習の積み重ねによって描かれる。これが胸を打つ。

特にラスト近く、目覚めからわずか14分で妻を救出する計画は、過去の死から得たすべての経験が集約されたような展開で、ゾクゾクした。ヘリを奪うという無茶を強引に成功させるあたり、まさに「ゲームクリア目前」のあの感じ!

ただ、最後にロイがループから抜け出せたかどうかは映画では明言されない。それでも彼が「俺はやるだけやった」と満足そうに目を閉じるシーンは、確かに一つの“終わり”を感じさせてくれる。観る人によっては“バッドエンド”かもしれないけれど、筆者はあれを“ハッピーエンド”だと思いたい。

まとめ:人生だって「コンティニュー」できるのだ

映画『コンティニュー』は、ただのタイムループアクションでは終わらない。
繰り返すことで人間は成長できる。痛みを知り、他者と向き合うことができる。
そんな前向きなメッセージが、コミカルでスタイリッシュなアクションの中にしっかり詰まっている。

フランク・グリロという俳優の底力を存分に楽しめるだけでなく、脇を固めるメル・ギブソンやナオミ・ワッツ、ミシェル・ヨーといった名優たちの「無駄遣い感」が最高のスパイスになっている。

まるで一本のゲームをクリアするような爽快感と、ほんの少しの切なさを味わえる映画『コンティニュー』。
ループから抜け出せないと嘆くのではなく、「コンティニュー」できることに希望を見出す。そんな気持ちになれる映画でした。


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ゲーム制作会社で働いてます。
最新作から過去作まで好きな作品を紹介して、少しでも業界の応援になればと思いつつに書いていこうと思います。 基本的に批判的な意見は書かないようにしています。
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