映画『サブウェイ123 激突』レビュー
作品情報
今は亡きトニースコット監督とデンゼル・ワシントン&ジョントラボルタの2大スターが激突するハラハラドキドキのアクションスリラー作品です!
原作『サブウェイ・パニック』をトニー・スコット監督がスタイリッシュにかっこよく映像化されています。地下鉄のハイジャックをきっかけにどこにでもいる普通なおじさんの運命が揺れ動く!
キャスト
- ウォルター・ガーバー / デンゼル・ワシントン
- ライダー / ジョン・トラボルタ
- カモネッティ / ジョン・タトゥーロ
- フィル・レイモス / ルイス・ガスマン
- ジェリー・ポラード / ゲイリー・バサラバ
- テレーズ・バーガー / アーンジャニュー・エリス
- ステイリー / 堂坂晃三
- 市長 / ジェームズ・ガンドルフィーニ
スタッフ
- 監督 / トニー・スコット
『トップ・ガン』『デジャヴ』 - 脚本 / ブライアン・ヘルゲランド
- 原作 / ジョン・ゴーディ『サブウェイ・パニック』
あらすじ
ニューヨーク地下鉄。1時23分列車がハイジャックされた。ライダーと名乗る男(ジョン・トラボルタ)の要求は1000万ドル、身代金を用意するのはニューヨーク市長、人質は19名、残された時間は59分間。さらに、交渉相手にはただの地下鉄職員ガーバー(デンゼル・ワシントン)を指名・・・。犯人が仕組んだ完璧なシナリオ通りに「事件」が動き始めるが―――!?74年の傑作サスペンス『サブウェイ・パニック』をトニー・スコット監督がスタイリッシュに映像化。
公式より引用 https://www.sonypictures.jp/he/830643
感想
トニー・スコット監督はあのリドリー・スコットの弟という事をしり彼の映画を見るきっかけとなりました。兄と比べると作品数や有名な作品が多くはないものの、恋愛・サスペンス・国家的陰謀・スパイなどほとんどのジャンルを撮れる監督です。
そんなトニー・スコット監督のアクションスリラー作品『サブウェイ123 激突』。いつもの日常に突如降り注ぐ非日常に終始ハラハラドキドキさせられ、駅員ウォルター(デンゼル・ワシントン)とハイジャック犯ライダー(ジョン・トラボルタ)の行く末が気になる作品です!
監督によるリアリティのあるスタイリッシュアクション
列車が緊急停車し先頭車両のみ切り離される事件が起き、列車の無線から先頭車両ハイジャックしたと連絡が入る。主人公の運行指令室で働くウォルター・ガーバー(デンゼル・ワシントン)は、偶然に無線を受けたことをきっかけに、主犯のライダー(ジョン・トラボルタ)との交渉役として無線でやり取りをしていくことになります。
感情的な「ライダー」の一方的な要求に対して、冷静に対処していく「ウォルター」の対比的な2人の会話劇は聞いていて癖になるものがあり、ただの会話劇であるのだけれどドキュメンタリー映像のように主人公の近くから、状況を見守っているいるような視点で撮影されているため、アクション映画とは少し違った臨場感があります。
また、各登場人物たちの表情をしっかり映されているため、「デンゼル・ワシントン」と「ジョン・トラボルタ」2人の名優が登場人物の言葉にできない感情を凝縮したような演技が、見ている私たちをストーリーに没頭させてくれていたと思います。
ジョントラ・ボルタの悪役が最高!
私はあまりジョン・トラボルタが感情的が爆発するような悪役をやっているところを見たことがなかったので今回の悪役はすごく新しく感じました。彼の演技はさすが大モノ俳優と言わしめるほど見ている人を引き付けるような迫力のある悪役となっており、少し地味なデンゼル・ワシントンの冷静な地下鉄の職員役がより際立っていたと思います。
2人の無線での交渉は基本的に会話ベースで進んでいきますが、感情的で一方的な「ライダー」のハイテンポで話す要求と、それに冷静に答えていく「ウォルター」の少しゆったりとした会話のテンポ感が心地よく感じ見ているとのめりこんでしまいます。
日本では想像できないようなテロ行為で感情移入もしづらいような映画です。
よくある警察と犯人の対決というやり口ではなく、平凡な地下鉄の職員であることは2人の奥深い演技の影響もあり感情移入しやすく、私たちでも少しなじみやすくなったように感じます。交渉中の駅員ならではの気の回し方や危機回避などはリアリティがあり見ている側もハラハラドキドキしました。
最後に
デンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタのなじみ深い2人の大物俳優が起用されていることもあり安心して楽しめる作品だっと思います。
話題となっている若手俳優が起用されている映画も面白いですが、やはりなじみ深い俳優の映画も永年やっているからこそにじみ出るような味のようなものがありそれが面白く感じました。また、過去に出演していた映画を見たことがあったため、過去の演技と現在の演技を比較してみてみると年を経ての実力がどう変わっていったのかも楽しめました。
あらすじだけ読むと地味そうな映画に感じてしまいますが、アクションとしてもドキュメンタリーとしても楽しめる作品となっているのでぜひ見てください!