映画『ゴールデンカムイ』レビュー
作品情報
時代は明治後期、北海道を舞台にした黄金争奪サバイバル・バトルが実写化。
「ヤングジャンプ」にて連載され、数々の賞を受賞した漫画「ゴールデンカムイ」が2022年4月に31巻で堂々完結し、ついに実写化されました!!
アニメの実写化となると苦い思い出が多いですが、今回は映画館へ足を運んでみました。
キャスト
- 杉本佐一 / 山崎賢人
- アシリパ / 山田杏奈
- 白石由竹 / 矢本悠馬
- 鶴見篤四郎 / 玉木宏
- 尾形百之助 / 前田郷敦
- 月島基 / 工藤阿須加
- 谷垣源次郎 / 大谷亮兵
- 土方歳三 / 舘ひろし
- 長倉新八 / 木場克己
- 牛山辰馬 / 勝矢
スタッフ
- 監督 / 久保茂明
『HiGH&LOW』 - 脚本 / 黒岩 勉
『キングダム(映画)』『謎解きはディナーの後で』 - 音楽 / 山田 豊
あらすじ
舞台は気高き北の大地・北海道、時代は、激動の明治末期―。
日露戦争においてもっとも過酷な戦場となった二〇三高地をはじめ、その鬼神のごとき戦いぶりに「不死身の杉元」と異名を付けられた元軍人・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく、北海道で砂金採りに明け暮れていた。 そこで杉元は、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。金塊を奪った男「のっぺら坊」は、捕まる直前に金塊をとある場所に隠し、そのありかを記した刺青を24人の囚人の身体に彫り、彼らを脱獄させた。
囚人の刺青は全員で一つの暗号になるという。
そんな折、野生のヒグマの襲撃を受けた杉元を、ひとりのアイヌの少女が救う。「アシㇼパ」という名の少女は、金塊を奪った男に父親を殺されていた。金塊を追う杉元と、父の仇を討ちたいアシㇼパは、行動を共にすることに。
同じく金塊を狙うのは、大日本帝国陸軍「第七師団」の鶴見篤四郎中尉。日露戦争で命を懸けて戦いながらも報われなかった師団員のため、北海道征服を目論んでおり、金塊をその軍資金代わりに必要としていた。
そして、もう一人、戊辰戦争で戦死したとされていた新撰組の「鬼の副長」こと土方歳三が脱獄囚の中におり、かつての盟友・永倉新八と合流し、自らの野望実現のため、金塊を追い求めていた。
杉元&アシㇼパVS.第七師団VS.土方歳三。
公式サイトより引用 https://kamuy-movie.com/
気高き北の大地を舞台に、三つ巴の埋蔵金争奪!サバイバル・バトルが今、始まる
感想
アニメの映画化となると、残念なコスプレを見ているような気になってしまうため、いつもは見るのを避けていました。
今回はたまたま視聴していた王様のブランチのインタビューで山崎賢人さんが、役作りのためにトレーニングをし10キロ増量した。と話されておりキャラに寄せるためにそこまでしているのなら見てみようということで劇場に足を運びました。
劇場の客層は若い方も多かったのですが、意外にも高齢の方が多くいらしてました。最初は、高齢の方には合わないのでは?と考えていましたが、隣に座っていたおじいさんは、各所のアクションカットでは「おっ!」と声を上げ、主人公が実家を燃やしてしまうところでは「燃やしてしまうんか。」ついつい呟いてしまうほど楽しまれていました。
アクションがキレッキレ!
映画内随所でアクションシーンが登場しますが、どれもハリウッド映画と比べても遜色がないほどにキレがあり、そしてストーリーが進む合間にそれが入り込むため、飽きることなく最後まで見ることができたと思います。
杉本佐一役の山崎賢人さんのアクションがすさまじいことは当たり前ですが、それに劣らず玉木宏が想像以上に動けていたことにびっくりしました。柔術を嗜んでいることは知っていましたが、映画やドラマではあまりアクションをするイメージがなかったので、今後もバトルのあるような映画などで活躍するところを期待したいと思います。
今回は山崎賢人さんが役作りしっかりされていたと話されていた通りに、原作漫画のキャラに体格も似ていたため、アニメを実写化したときの少し大きめの靴を履いたりして無理に合わせに行っている感が出なかったところなども、違和感なくアクションやストーリーに集中できたのだと思います。
CGがチープじゃない!
アニメの実写化となるとチープなCGが気になってしまい、映画自体に集中できないことが多いなと感じることが多く今回も心配でした。「ゴールデンカムイ」の漫画ではにはクマや狼が登場するため、実写の映画ではどのように野生動物たちを表現するのかが気になりました。
実際に映画で登場したクマたちや狼は実写の人間と合成された状態でも違和感がなく、むしろCGでクマを再現しているおかげで杉本との闘いも迫力満点でした。クマと遭遇した時の緊張感は息をのむほど恐ろしく、杉本とクマの一対一の戦闘での命のやり取りはヒリヒリする感じが伝わってくる白熱した闘いです。
その他にも市街地での戦闘や馬でのチェイスなどにもたっぷりCGが使われていましたが、こちらもド迫力なので見どころ満点です。
最後に
以前まではチープに感じていた日本のアクション映画も、時代を経てここまでハリウッドと比べてもクオリティに遜色がないところまで来たのかと思うと感動すら覚えました。続編もありそうな感じでしたので、続編を楽しみに待とうと思います!