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映画「怪物の木こり」:三池崇史監督が生み出す圧倒的でサイコな表現と人間ドラマ

引用元:映画.com
tarumaki

作品情報

2023年公開の映画「怪物の木こり」は、鬼才・三池崇史監督による衝撃的なサイコスリラーです。原作は第17回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した倉井眉介の同名小説。亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆など豪華キャストが競演し、興行収入30億円を超える大ヒットとなりました。

キャスト

  • 二宮彰:亀梨和也 – 目的のためには殺人もいとわないサイコパス弁護士
  • 戸城嵐子:菜々緒 – 鋭い洞察力で事件を紐解くクールな女性刑事
  • 荷見映美:吉岡里帆 – 二宮を献身的に支える婚約者
  • 杉谷剛史:渋川清彦 – 狂気的な双人格医師
  • 剣持武士:中村獅童 – 自意識の高さが災いして社会に溶け込めない、内向的なサイコパス。
  • 永田頼子:川清彦
  • 乾登戸:染谷将太 – 刑事という職業によって後天的に暴力性が発露したソシオパス。
  • 東間翠:柚希礼音 – サイコパス度満点のパーフェクトサイコパス。

スタッフ

  • 監監督:三池崇史
  • サイコパス監修:中野信子
  • 脚本:小岩井宏悦
  • 原作:倉井眉介
  • 音楽:遠藤浩二
  • 主題歌:SEKAI NO OWARI「深海魚」

あらすじ

絵本『怪物の木こり』の怪物の仮面を被った何者かが、斧で頭を割って人の脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生。その捜査線上に犯人が唯一殺し損ねた男、弁護士・二宮彰(亀梨和也)の名が浮上する。だが二宮は目的のためには殺人すらいとわない冷血非情なサイコパスだった。警察が総力を挙げて捜査を進めるなか、二宮は犯人への逆襲を狙う。そんななか、捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー戸城嵐子(菜々緒)、二宮の婚約者・荷見映美(吉岡里帆)、二宮の協力者であるサイコパス脳外科医・杉谷九朗(染谷将太)、過去の殺人事件の容疑者・剣持武士(中村獅童)など、様々な人物の思惑が複雑に絡み合いながら、捜査は混迷を極めてゆく……。

キネマ旬報webより引用 https://www.kinejun.com/cinema/view/98563

三池崇史監督ならではの世界観

  • グロテスクな描写とリアリティ
    三池崇史監督ならではの強烈な映像表現が施されています。特に印象的なのが、殺人シーンの描写で、容赦ない暴力や生々しい肉体描写は、観る者に恐怖と衝撃を与えるため、苦手な方には適さないような部分も多くあります。
    しかし、単にグロテスクなだけではなく、リアリティも追求されていて、被害者の遺体が実際にどのような状態なのか、皮膚や筋肉の質感までこだわって表現されています。
  • 暗いトーンと陰影の巧みな使い方
    それに加え、夜の街や暗い森などの陰鬱な場所で発見されることが多いため、よりリアルに見え恐怖感が煽られます。また、照明を非常に巧みに使用して人物の顔に影を落とすことで、登場人物の表情をより不気味に演出していると感じました。
  • 不気味な音響効果
    効果音も、作品を盛り上げる重要な要素となっています。殺人シーンでの不気味な音響や、静寂の中を突然襲う物音などは緊張感を高めて見れるような演出になっています。

予測不能なストーリー展開で最後まで目が離せない

  • 次々と起こる殺人事件と謎解き
    物語は次々と起こる被害者の脳を奪い去るという猟奇的な手口の殺人事件を中心に展開していきます。事件を追う刑事・戸城嵐子は、持ち前の洞察力と行動力で、「怪物の木こり」という絵本のに登場する仮面をかぶった犯人に迫っていきますが、犯人に迫れば迫るほど謎が深まっていきます。
  • 巧妙な伏線とラストシーン
    物語の冒頭から、様々な伏線が張られていて一見関係ないように思えるシーンも、実は重要な意味を持っていたことが、ラストシーンで明かされます。
    特に、二宮の過去と、戸城の抱える秘密が物語の鍵を握っており、秘密が明るみ鳴るにつれてどんどん引き込まれ、最後まで目が離せなくなります。

複雑な人間ドラマ:善と悪の境界線

  • 冷酷なサイコパス弁護士と正義感ある刑事
    主人公の弁護士・二宮彰は、一見優秀で誠実な人物に見えますが、実は目的のためなら手段を選ばない冷酷なサイコパスです。幼少期のトラウマから人を支配することに快楽を感じています。
    一方、事件を追う刑事・戸城嵐子は、正義感と使命感に燃える女性ですが、その裏には深い闇を抱えています。過去のある事件で犯人を射殺した経験から、PTSDに苦しんでいます。
    二宮と戸城は、対立しながらも事件の真相に迫っていきます。二宮は、戸城を利用して自身の目的を達成しようとし、戸城は、二宮の狂気に翻弄されながらも、真実を明らかにしようとします。
  • 周囲の人々を巻き込む狂気
    二宮と戸城の周りには、それぞれに秘密を抱えた人物たちが現れます。その中には、二宮の狂気に巻き込まれていく者もいます。
    二宮の婚約者である荷見映美は、二宮の真実に気づきながらも、彼を愛し続けて葛藤します。過去の殺人事件の容疑者である剣持は、二宮と奇妙な関係を築きます。二宮の協力者であるサイコパス脳外科医・杉谷は、二宮の指示に従って非道な行為を行います。

独自の特徴:原作との違い

  • 三池崇史監督ならではのアレンジ
    映画「怪物の木こり」は、原作小説を忠実に再現しつつも、三池崇史監督ならではのアレンジが加えられています。
    特に、ラストシーンは映画オリジナルの展開となっており、原作ファンを驚かせます。それだけでなく、原作よりも暴力描写が強化されており、より刺激的な作品に仕上がっています。サイコパス脳外科医・杉谷、過去の殺人事件の容疑者・剣持、など原作にはないオリジナルキャラクターが登場しており、物語に深みを与えています。
  • 過激な描写とテーマ
    本作は、殺人、拷問、性暴力など、過激な描写が多数含まれています。また、善悪の境界線や人間の狂気といったテーマを扱っており、観る者に深い問いを投げかけます。亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆など、豪華キャストが熱演しています。特に、亀梨和也は二宮の冷酷さと狂気を巧みに演じ分けており、圧巻の演技を見せています。

最後に

映画「怪物の木こり」は、三池崇史監督ならではのアレンジが光る作品です。暴力描写やテーマの過激さ、独特な映像美と世界観、俳優陣の熱演など、見どころ満載です。

まだ観ていない方は、ぜひチェックしてみてください。

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ゲーム制作会社で働いてます。
最新作から過去作まで好きな作品を紹介して、少しでも業界の応援になればと思いつつに書いていこうと思います。 基本的に批判的な意見は書かないようにしています。
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