Warning: include_once(/home/c3356319/public_html/etm-club.com/wp-content/plugins/rich-table-of-content/include/rtoc_edit.php): Failed to open stream: No such file or directory in /home/c3356319/public_html/etm-club.com/wp-content/plugins/rich-table-of-content/functions.php on line 167

Warning: include_once(): Failed opening '/home/c3356319/public_html/etm-club.com/wp-content/plugins/rich-table-of-content/include/rtoc_edit.php' for inclusion (include_path='.:/opt/alt/php82/usr/share/pear:/opt/alt/php82/usr/share/php:/usr/share/pear:/usr/share/php') in /home/c3356319/public_html/etm-club.com/wp-content/plugins/rich-table-of-content/functions.php on line 167
壊れても、忘れても。君を想い続ける物語——アニメ『Charlotte』の魅力 - Enter the Moment gtag.js
アニメ

壊れても、忘れても。君を想い続ける物語——アニメ『Charlotte』の魅力

Charlotte
tarumaki

作品情報

『Charlotte(シャーロット)』は、KeyとP.A.WORKSが再びタッグを組んで制作した、2015年放送のオリジナルアニメです。思春期のごく一部の少年少女にだけ発症する特殊能力を持つ主人公・乙坂有宇(おとさかゆう)が、ひょんなことから同じ能力者である友利奈緒(ともりなお)と出会い、能力者たちを守るために奔走する物語です。

Key作品らしい、切なさや感動、そして先の読めない展開が魅力の作品で、特殊能力をテーマにしながらも、少年少女たちの葛藤や成長、そして絆を描いた青春物語です。

あらすじ

思春期の少年少女のごく一部に発症する特殊能力。

「任意の対象の体を5秒間のみ乗っ取る」という特殊能力を駆使し、優等生としての学生生活を送っていた乙坂有宇はその能力を駆使し、名門高校に見事合格する。

進学先の高校でも順風満帆な生活を送ろうとしていた矢先、有宇の目の前に友利奈緒という少女が現れ…。

感想

「もし、自分に“ちょっと変わった能力”があったら……?」
そんな妄想を一度はしたことがある人には、アニメ『Charlotte(シャーロット)』はぜひ観てほしい作品です。
学園モノ、青春、コメディ、恋愛、バトル、SF……いろんなジャンルの要素を贅沢に詰め込んでおきながら、それでいて一本芯の通った感動作。
放送当時、予備知識ゼロで見始めて「え、こんなに泣かされるとは聞いてない!」と衝撃を受けた人も少なくないはず。

今回はそんな『Charlotte』の魅力を3つの視点から紹介していきます。中盤からのジェットコースターのような展開、個性豊かなキャラたち、そして“忘れても残る想い”——最後まで見届けたくなる理由がここにはあります。

「5秒だけ乗り移れる」主人公と、クセ強キャラの学園ライフ

主人公・乙坂有宇が持つ能力は「5秒間だけ他人の体を乗っ取る」という、ちょっと地味だけど意外と便利なもの。この力を悪用して、カンニングで名門校に合格するというロケットスタートから物語は始まります。

そんな彼の前に現れるのがヒロイン・友利奈緒。能力者を監視し、能力の悪用を止める“生徒会”の一員で、乙坂の悪事をあっさり見破ってしまいます。結果、彼は能力者たちが集う学校に転校し、生徒会の活動に巻き込まれていくことに。

ここからは毎話のように新たな能力者が登場し、どこか抜けてるけど人間味のあるキャラクターたちと、軽快なやりとりが続きます。念写しかできないやつ、ナックルボールしか投げられないやつなど、能力の「不完全さ」がまた絶妙で、どこか笑えてしまう。

中でも印象的なのは、暴走しがちな黒羽美砂と、ヒロイン・友利奈緒のキャラクター性。友利はクールで毒舌だけど、実は兄想いの優しい女の子。彼女の複雑な家庭背景と芯の強さが徐々に明かされていくと、そのギャップにグッとくるんです。

突然の死と堕ちた主人公、そこからの再生劇

物語の雰囲気が一変するのは、中盤で訪れるある悲劇——主人公の妹・乙坂歩未の死。彼女が発現した能力「崩壊」は、これまで登場したどんな能力よりも破壊的で、制御もできず、結果的に自らを巻き込んで命を落とすことになります。

妹を失ったショックから、乙坂は一気に崩壊。家を出てネカフェで暮らし、チンピラと喧嘩し、ドラッグに手を出そうとするなど、かつての優等生ぶりが嘘のような堕落ぶり。視聴者としても「まさかここまで落ちるとは」と唖然とする場面です。

そこへ現れるのが、ずっと姿を見せなかった友利。彼女は強い言葉で乙坂を叱咤し、手料理のオムライス(乙坂家秘伝のピザソース入り)を差し出します。この料理は序盤から何度も登場していた伏線の一つ。歩未が大切に作っていた家庭の味が、乙坂を再び現実へと引き戻すのです。

ここから物語は再び走り出します。能力者を狙う海外組織、別の世界線、そして登場する兄・隼翼。『Charlotte』はここから完全に“別の物語”へと進化していきます。

「略奪」の能力と、記憶を失っても残る想い

後半の怒涛の展開で明かされるのが、乙坂の本当の能力——「略奪」。他人の能力を奪い、自分のものにできる最強スキル。
この力を使い、乙坂は世界中の能力者たちからその力を奪う“最後の任務”に挑むことになります。

タイムリープ、記憶消去、空間移動、予知、ありとあらゆる能力を奪っていく旅路。能力を使うたびに乙坂の記憶と精神は摩耗していき、やがて彼は“自分が誰か”さえわからなくなってしまいます。

それでも彼は進む。友利との約束を果たすために。
そして最後、彼は友利に託された音楽プレーヤーと単語帳だけを持ち帰り、病院のベッドで目を覚まします。

すべてを忘れても、乙坂の手に残っていたのは「友利との想い」。彼女が「私はあなたの恋人です」と優しく告げるラストシーンは、涙なしには見られません。

また、作中に登場するバンド「ZHIEND(ジエンド)」の存在も物語を大きく支えています。友利の兄が愛したバンドであり、乙坂と友利の絆の象徴でもあるZHIENDの音楽は、物語のさまざまな場面でキーアイテムとして登場します。特にラストシーンに寄り添うように置かれた音楽プレーヤーと単語帳のカットは、本当に美しかった。

まとめ:不完全な能力者たちの、完璧な青春物語

『Charlotte』は、ただの“能力モノ”ではありません。
中途半端な力を持った少年少女が、それでも大切なもののために懸命に生き、失い、取り戻そうとする姿を描いた、まさに“青春の全て”が詰まった物語です。

日常のドタバタと、非日常の絶望と希望。そのバランス感覚は見事で、毎話ごとに心が揺さぶられます。
そして何より、「誰かのために命を削る」その選択が、乙坂という主人公をまっすぐに描き切った点が素晴らしい。

涙あり、笑いあり、恋愛もアリ。
エンドロールまで見届けたとき、「この物語に出会えてよかった」と思える作品です。

少し不器用で、でもまっすぐな“君と僕”の物語——
『Charlotte』、ぜひ観てみてください。


スタッフ・キャスト

キャスト

スタッフ

ABOUT ME
tarumaki
tarumaki
ゲーム制作会社で働いてます。
最新作から過去作まで好きな作品を紹介して、少しでも業界の応援になればと思いつつに書いていこうと思います。 基本的に批判的な意見は書かないようにしています。
記事URLをコピーしました