執事は実は女の子!?『まよチキ!』のハチャメチャ学園ラブコメを大解剖!

(C)あさのハジメ・株式会社KADOKAWA メディアファクトリー刊/まよチキ!製作委員会
作品情報
『まよチキ!』は、あさのハジメさんによるライトノベルが原作で、2011年にアニメ化された学園ラブコメディです。ちょっと特殊な体質の主人公と、学園のアイドル的な存在が隠している秘密が、騒動を巻き起こしていく物語です。
主人公は、普通の高校生なんだけど、なんと女性に触れるとじんましんが出てしまうという奇妙な体質を持つ坂町近次郎(さかまち きんじろう)。女嫌いとかそういうわけじゃないのに、この体質のおかげで女性にまともに接することができないのが彼の悩み。
そんなある日、近次郎はひょんなことから、学園の王子様的存在で、みんなの憧れの的である執事、近衛スバル(このえ スバル)の秘密を知ってしまいます。
スバルの雇い主である、涼月奏(すずつき かなで)に脅され、近次郎はスバルの秘密を守ることに。こうして、女子に触れない体質の近次郎と、男装しているスバルという、秘密を共有する二人の奇妙な関係が始まります。
秘密を抱えた二人が、お互いのことを知っていくうちに、友情や信頼、そして恋の感情が芽生えていく様子が描かれています。コミカルな展開の中に、時折見せる真剣な表情や、切ない気持ちが詰まった、青春ラブコメディですよ!
あらすじ
生まれた環境が災いしてか、女の子に触られると鼻血を出してしまうほどの女性恐怖症という
不憫な私立浪嵐学園に通う高校2年生・坂町近次郎は、
理事長の娘でクラスメイトである涼月奏の執事・近衛スバルの秘密を知ってしまう。実は、スバルは女だったのだ。
奏はスバルの秘密を守ることと引き替えに、ある協力を近次郎に申し出るのだった……
お約束のその先にある、甘くてドタバタな物語
みなさん、いわゆる「ラブコメ」ってお好きですか?
ラブコメと一口に言っても、近年はさまざまな作品が溢れていて、その中でも何を観たらいいか迷ってしまう人も多いと思います。
そんなあなたに今回ご紹介したいのが、『まよチキ!』です。
この作品、ちょっと変わった設定と王道のラブコメ展開を絶妙にミックスしていて、笑えてキュンとして、しかもキャラクター全員が魅力的。
「執事は男装女子!」「女性恐怖症の男子高校生!」…と、最初からもうツッコミどころ満載ですが、それをテンポよくコメディに昇華して、最後まで楽しませてくれる作品なんです。
今回はそんな『まよチキ!』を、
- クセ強キャラたちの可愛さ大爆発
- 変わり者たちが織りなす絶妙なラブコメのバランス
- 声優陣の演技でさらに引き立つ魅力
という3つの視点から深掘りしていきます。「気になるけど見てない」という人も、「もう一度語り合いたい!」という人も、ぜひ一緒に振り返っていきましょう!
クセが強いのに可愛すぎる!魅力的すぎるキャラクターたち
『まよチキ!』の魅力を語る上でまず外せないのが、やはり登場人物たちの個性と可愛さです。
主人公の坂町近次郎は、女性に触れられると鼻血を吹き出すという女性恐怖症を抱えているにもかかわらず、その恐怖に負けない芯の強さと人の良さで、どこか頼もしさを感じさせます。鼻血を出しても決して弱々しくならない絶妙なキャラ設定が良いんですよね。
そして何と言っても、メインヒロインである近衛スバル。
彼女は男装して理事長の娘・奏のお付きの執事をしている女の子。
「男として高校生活を送らないと執事を続けられない」という無理難題を背負いながらも、奏のために奮闘し、時に暴走し、そしてとんでもなく可愛いという最強ヒロインです。
CV井口裕香さんの声の使い分けも見事で、男っぽい演技から少女としての可憐さを覗かせる切り替えに毎回ドキッとさせられます。
さらにお嬢様の奏もクセがすごい。
悪戯好きで腹黒くもあるけれど、スバルを大切に思っていて、近次郎のことを面白がりながらもちゃんと惹かれていく。
この「お姉さん系」の包容力と小悪魔っぽさを絶妙にブレンドしたキャラクター像がたまりません。喜多村英梨さんの演技力もあって、見事に魅力が爆発していましたね。
マサムネやナクルなどのサブキャラクターも、しっかりスポットが当たるエピソードが用意されていて、それぞれが愛おしくなる描かれ方をされています。
特にメイドカフェの店長さんの色気と大人っぽさ、お姉さん系キャラとしての魅力は最高でした。
とにかく「登場キャラ全員推せる!」と言いたくなるアニメ、それが『まよチキ!』です。
王道とひねりの絶妙バランス!ラブコメの“おいしい”ところ全部盛り
『まよチキ!』は、お約束満載のラブコメ作品でありながら、そこにちょっとした変化球を混ぜ込むのが本当にうまいです。
「執事は実は女の子」「女性恐怖症の主人公」というだけでも十分インパクトがありますが、これをギャグとして昇華しながら、きちんとラブコメとしてのトキメキを成立させているところが素晴らしいです。
主人公が女性に触れられると鼻血を吹き出して気絶するという設定は、一歩間違うとギャグ一本調子になりがちですが、
作品内ではそこを上手に緩和しつつ、ヒロインたちとの距離を縮めるイベントのたびに「女性恐怖症を克服する」というテーマをちゃんと織り込んでくるのが見事です。
また、スバルの「男装を維持しないと執事を続けられない」という事情が物語に緊張感を生み、近次郎との秘密の共有感が二人の関係を一気に縮める仕掛けとして機能していました。
この「秘密を共有することで距離が縮まる」というのはラブコメの王道中の王道ですが、やっぱり鉄板だけあって見ていて心が躍ります。
ただ、4話以降はヒロインの追加などで若干テーマが薄れる部分もあるのですが、それを補って余りあるくらいテンポが良く、次から次へと繰り出される笑いと可愛さがとにかく心地よいんです。
ラブコメとして必要な「ドキドキ」「笑い」「癒やし」のバランスがここまで取れた作品はなかなかないと断言してもいいでしょう。
声優陣の豪華さとキャラクターの相乗効果がすごい
『まよチキ!』は、声優さんの力でさらに魅力を増している作品です。
まず近衛スバル役の井口裕香さん。
男性としての演技から、少女としての可愛さを見せる演技まで幅が広くて、声優さんの力って本当にすごいんだなと改めて感じさせられます。
そして坂町近次郎役の日野聡さん。
ヘタレ感としっかり者のバランスが絶妙で、笑わせつつも応援したくなるキャラクターを見事に演じています。
さらにお嬢様の奏を演じる喜多村英梨さんは、姉御肌で小悪魔的な雰囲気に加え、時折垣間見せる優しさまで完璧に表現していて、本当にお見事。
その他にも花澤香菜さんや阿澄佳奈さん、茅原実里さん、沢城みゆきさんといった超豪華声優陣が脇を固めているので、キャラ同士の掛け合いのテンポがものすごく良いんです。
声の演技ひとつで作品の面白さって何倍にもなるんだな…と、改めてアニメの魅力を感じさせてくれる一作だと思います。
特に、男装女子という難しい役どころに井口裕香さんを起用したキャスティングセンスには拍手を送りたいですね。
まとめ 〜笑ってときめく!これぞ理想のラブコメ〜
『まよチキ!』は、派手で大きな事件が起きるわけではありません。
けれど、一度観始めるとテンポの良さとキャラの愛らしさにあっという間に引き込まれてしまいます。
女性恐怖症の近次郎と、男装女子のスバルというインパクト抜群の設定。
そしてお嬢様の奏をはじめとする個性的で可愛すぎるヒロインたち。
テンポの良いストーリーと豪華声優陣の演技力で、何度観ても新しい発見があります。
「ドタバタだけど胸キュンしたい」
「可愛いキャラクターに癒やされたい」
「でもちょっと変わったラブコメがいい」
そんな人にはぴったりの一本です。
やや途中で終わってしまったような物足りなさもありましたが、だからこそ逆に「もっと続きが見たい!」という熱を残してくれるのも良いところ。
『まよチキ!』は、笑いも胸キュンも全部欲張りたいあなたにぜひオススメしたい作品です。
男装女子とヘタレ男子の組み合わせが好きなら、もうこれだけでご飯三杯いけます!
まだ観ていない人は、ぜひ一度チェックしてみてください。
スタッフ・キャスト
キャスト
- 坂町 近次郎 / CV:日野聡
- 近衛 スバル / CV:井口裕香
- 涼月 奏 / CV:喜多村英梨
- 坂町 紅羽 / CV:花澤香菜
- 宇佐美 マサムネ / CV:伊瀬茉莉也
- 鳴海 ナクル / CV:阿澄佳奈
- 近衛 流 / CV:藤原啓治